小児歯科

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 小児を治療するにあたって考えなくてはいけないことがあります。
子供は大人とは違います。
年齢と情緒発達を考えて治療していかなければなりません。
むやみにその場しのぎのうそを言って治療をはじめる、また泣いてしまったから言うことを聞かないから最初からスタッフ総出で押さえつけて治療を始めるなどはやってはいけないことなのです。そういう行為は子供の信頼をなくし、単に歯科の恐怖心をうえつける行為にしかならないのです。
子供は成長するものです。
成長にあった取り扱い方法を選択していく
ことが大事なのです。

また治療方法も大人とは違う方法で行われなければなりません。
なぜなら子供の成長に合わせた治療を行わなければならないのです。
子供の口の中は乳歯列期混合歯列期永久歯列期と状況が刻々と変化していくのです。
顎もそれにあわせて発育、成長していきます。
ですから常にその子供の顎(関節を含む)、歯にとって一番いい治療方法を選択していくことが、
小児歯科医の使命でもあります。

(以下は当院が行っている子供への接し方、取り扱い方法ならびに治療方法を載せております。ご興味があればごらんください。)
1.tell show do
子供は歯科に対してかなりの恐怖を抱いているものです。
そういうときに何もせずに最初から治療に入ってしまうとすべて強制的治療になり最初から最後まで泣き続けることになります。
子供の情緒発達の面から考えると他の子と共同生活ができる(子供たちがひとつの物で同じ遊びができる)時期が治療に入る一番いい時期です。その時期は半年ほどの個人差はありますがおおむね3歳半といわれています。
その時期が来れば歯科医の言うことが理解できるはずなのです。     
ゆえに3歳半以上の子はtell show do の手技を必ず行わなければなりません。
すなわち tell: 言って show : 見せて do :させる です。     
まずどんなものを使って行うのか説明するのですが使う器具は子供にわかりやすい言葉に置き換えて(吸引機→掃除機など)お話します。(tell)。
 
 そしてそれを見せます(show)、次に手に持ってもらい怖いものでないということを知ってもらうことが大事になります。
これらを行うことにより歯科に対する恐怖心をやわらげて行くのです。
同時に子供がどの程度、治療に協力してくれるのかを判断する材料にもなります。   
2.うそを言わない
子供はものすごく純真です。大人のつくうそには過敏に反応します。
歯科医療は痛みが大なり小なりついて回るものです。
その時、「痛くないからね」っと言ってだましたりして削り始めるのは最も小児歯科医としてやってはいけないことなのです。
あとで痛かったら以後、子供(患者)と先生(歯科医)の信頼関係はなくなります。
治療の前には痛みがあることを告げてから治療に入ります。
 
3.
お母さんもうそはつかないでください。
歯科医院につれてくる前に、お母さんたちがぐずっている子供によく言う言葉が「先生(歯医者)、今日は痛いことしないから行こうね」という言葉です。
これも2.で申し上げたことと一緒です。
この言葉を言ってしまうと「お母さんが今日は痛いことしないと言ってたのに先生はうそをついた」ということで先生はうそつきになってしまうのです。
それだけで信頼関係は失われ以後、言うことを聞いてくれなくなります。
ただし具体的に治療で行うことをそのまま(注射とか)言ってしまうと子供は恐怖を抱いてしまいこれも逆効果になります。
これも控えてください。
今日は頑張ってねとだけ言って連れてきてください。
 
4.
原則は親(代表でお母さん)と子供は離さなくてはいけません。
治療をする場合は子供と先生の2人だけでお話しながら行います。
その時にお母さんの顔が見えたり話し声が聞こえてきたりすると意識がお母さんの方に向いてしまい先生のお話を聞いてくれなくなり、甘えて泣いてしまうことが多いのです。
このことを防ぐためにご家族は待合室でお待ちください。
どうしても心配な場合は入ってもらって見ていただいても結構です。
しかし治療中はお座りいただいたら一切、声を出さないでください。また覗き込む(子供の目線に入ります)行為は、なさらないでください。
      
5.
優しさだけでは治療はできないことがあります(オペラント メソッド)
心理学を応用した治療のひとつです。小さな子供でも頑張って治療ができるようになります。
3歳半以上の社会性の芽生えた子供が対象です。
ご存知だと思いますが子供と接するときいつも優しい言葉だけでは子供の自立心はなかなか育ちにくいものです。時にはきびしい言葉を発して「頑張らなくてはいけないこともあるのだよ」っと教えてあげないといけません。
治療中も同じ事です。
 A)
治療途中で我慢できなくなって暴れそうになる子供への対応
子供は頑張って治療に協力しているけれどもう我慢できないという時があります(ここで暴れてしまうとネット(抑制帯)に入らないと治療が継続できません)。
こういう時、もう少し頑張ればできそうな子には強い口調で接する場合があります。怒ったふりをするのです。それにより子供はやらなくてはいけないと感じ治療を継続できるようになるのです。
あくまでも怒ったふりをするだけです。心から怒ることはありませんのでご了解ください。  
   
 
B)まだ治療を始めていない段階でできない子供への対応。
最初のtell show doも拒否をしてしまう場合ははじめからネットに入ってもらう場合があります。
治療中に暴れますと子供に歯を削る機械などで怪我を負わしてしまう可能性があります。
その為、最初からネットに入ってもらい安全を確保してから治療を始めます。
ただ社会性が芽生えていて先生の話が理解できる子供にはネットをしている間でも常に話しかけをいたします。少しでもできるような反応が出てくればネットを少しずつはずすようにして最後はネットなしでできるように誘導します。
        
6.
3歳半以下(社会性が芽生えていない)の子供の場合
虫歯がひどくて検診だけでは社会性が芽生える年齢まで待てない場合です。 一応はtell show doは行います。しかしできなくて当たり前ですので治療になれることが主になります。
先生がお話しても何を言われているか分からないので治療は偶発事故を避けるためにおおむねネットを併用して治療を行います。
でも時によくできる子供に出会うことがあります。私の経験上、最年少で1歳7ヶ月の子が自主的に治療を受けたというのがありました。
しかしこの子供たちが特別で一般的にはできないのが普通なのです。

 
7.終わった後は必ず誉めてあげてください。
よくできたときはもちろんです。
しかしあばれて大泣きしても絶対にしかったり、泣いちゃったね、できなかったね、という言葉はかけないでください。
必ず誉めてあげることが大切です。
できてもできなくても大きく誉めてあげてください。
 
 
  誉めることによって子供の中に頑張ったら誉めてもらえるんだと言う気持ちが芽生えてきます。
少しでも自信のもてる言葉をかけてあげてください。
今日はだめでも次回の治療は頑張るかもしれません。

8.
麻酔
小さい子供にとって、最初に受ける歯科経験は重要であると私たちは考えています。歯の治療が痛いものだとしたら、その子にとって生涯、歯医者さんを怖がる原因を作ることになってしまうからです。ですから小児歯科医にとっては痛くない治療をするということは最も大切なことであり、『先生は虫さんを寝かすから麻酔を頑張ってね』という子どもたちとの約束をします。という訳で、麻酔(局所麻酔)して治療中の痛みを取ってあげることが大事になるのです。
私たちは、『歯の虫さんを眠らせる』と言いますので、お母さん、間違っても『注射するんですよね〜』とは決して言わないでくださいね。

    
9.ラバーダム   
当院では治療をおこなう際にラバーダム防湿法を取り入れています。
ゴム製のシートに穴をあけて、治療する歯とその両隣の歯をシートの上に出します。これにより治療時の危険から子どもを守り、安全かつ確実な治療を行なうことができます。鼻も口も塞がってないので呼吸は普通にできます。
 
10.乳歯冠   
この写真の様に大きな虫歯になると虫歯の除去後、あるいは神経の治療後にレジンでは強度的に不十分になるため金属の冠をかぶせることが多いです。
子供の歯にかぶせる冠は大人の冠(金合金)と違い、型をとって作るものではありません。
既製の冠(アルミ製)をそれぞれの歯に合わせて調節し、かぶせるのです。
 
11.CR(コンポジットレジン)充填   
比較的小さな虫歯に対してはこの方法を選択します。
虫歯を除去した後に薬をしいてからコンポジットレジンを詰め込みます。後は咬みあわせを調整して終了です。
  
 
12.生活歯髄切断  
乳歯は永久歯と違ってその下には永久歯の卵を抱えています。
そのため永久歯のように神経(歯髄)をすべて取るということはあまり行いません。
歯冠部の歯髄だけを取って歯根部の歯髄は残します。
これによりスムースな永久歯との交換ができるように誘導します。
13.感染根管治療   
乳歯の神経(?歯髄)が死んでしまい根尖部の骨の中にウミの袋を持ってしまった状態のことを言います。
これがひどくなると下にある永久歯の卵に影響を起こすことがあります。
これが急性炎症を起こすと腫れてきたりします。
処置としては後続永久歯の関係、乳歯の特性により炎症処置と根充まで一回の処置で終了しなければいけません。
               (大人の場合と違います)。

  
 
14.保隙装置
   1)バンド・ループ
早期に失った部分にできた空隙を、バンドを巻いた歯に取り付けたループによって保ちます。
 
  2)クラウン・ループ
本来バンドを巻くべき歯の虫食いの状態などにより、バンドを巻くのではなく乳歯冠をかぶせ、その冠にループを取り付けたものです。
ですから、基本的な装置の意味合いから言うとバンド・ループと同じです。

    
  3)インレバー
歯を削って歯の中に金属を入れることをインレーといいます。
それを応用してバーをつけた形態のものを言います。    
  4)ディスタル・シュー
第一大臼歯(6番)が生えてくる以前にE(第二乳臼歯)を喪失した場合に使います。
┌Eに沿って┌6は生えてくるのですが、その┌Eを失うと┌6は前方傾斜した位置に生えてきてしまいます。そこで、Dを使って6の生えてくるガイドを作ってやることになるわけです。   
 
 
  5)小児義歯
食べ物を噛むという機能の回復と保隙という両方の目的で使う小児用の有床義歯。   
 
  6)矯正用ワイヤーによる保隙
1)から3)までの保隙装置は一般的に1歯に対する保隙のみに使われる方法です。ですから他に問題が出たときには対処はできません。
4)は自分で取り外しができるためにはめない子が出てきてしまうという危険性があります。
矯正用ワイヤーはその時点、その時点で交換またはベンディングが可能ですのでいくつかの歯に対しても保隙が可能になります。
また保隙装置のために歯を削ったりということはありません。
   
15.舌癖防止装置
長い指しゃぶりなどをしていると、上の歯と下の歯の間にすき間が生じてきます(開咬といいます)。
そのできたすき間に常に舌を突っ込んでしまいすき間は直らず逆に大きくなってしまうことがあります(舌突出癖)。これを防止する装置の名前です。

     
16.舌小帯移動延長術
舌小帯が異常に短い子供が増えています。
この子たちは症状として発音(さ行、た行他)、えん下(食べ物を奥へ送り込むこと)がうまくできない。
下あごの成長が正常に営むことのできなくなる(不正咬合の原因)。
これを改善するための手術方法です。
 
   
17.MFT(筋機能訓練)
通常、14の終了後に行います。形態を正常に戻しても機能は戻りません。
リハビリのようなもの考えていただければ結構です。
  
  



診療内容

診療時間

時間
09:00〜12:30
14:30〜18:00
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